正絹の振袖は自宅で洗えるの?洗い方や保管の仕方を解説!
着物は洋服と違って毎日着るものではないため、久しぶりに着た後には、どのようにお手入れすればよいのか悩む人も多いのではないでしょうか。とくに正絹の振袖は、自宅で洗うと縮んでしまうことが心配な人もいることでしょう。正しいお手入れの仕方を知って、大切な振袖を長く楽しみましょう。
まずは汚れやシミがないか確認しよう
自宅で振袖を洗う前には、必ず振袖全体をチェックして、大きな汚れがないか確認しましょう。
着用後は広げておく
振袖の着用後は、着物専用のハンガーなどにかけて広げておきましょう。着ている間についてしまうしわを伸ばすと同時に、湿気を取り除きます。またこの時に、着物用のブラシや乾いた清潔なタオルを使って、振袖についたほこりも落としておきましょう。広げることで、全体的な汚れのチェックもしやすくなります。
汚れがつきやすいところとは
襟元や裾、袂といった部分はとくに汚れがつきやすい部分です。気づかないうちにファンデーションがついてしまっていたり、長時間外で着た後には泥はねで汚れてしまっていたりすることもあります。一見するときれいでも、細かい汚れがついていることがあるので、汚れが付きやすい部分はとくによく確認しておきましょう。
汚れの種類はさまざま
着物につく汚れの種類はさまざまです。食事中の食べこぼしや、着物の裏につきやすい汗染み、血液の汚れなど、汚れを完全にきれいにするにはそれぞれの汚れに合わせて洗う必要があります。大きな汚れは自宅で落としきれないこともあるので、無理せず着物専用のクリーニングに出しましょう。
洗濯機はNG!どうやって洗う?
正絹の振袖の洗い方を紹介します。
水で手洗いするのが基本
自宅で洗う場合、洗濯機を使うことは避けましょう。水で手洗いするのが基本です。大きめのたらいや洗面台に水をはり、その中に洗剤を溶かし、押し洗いをします。着物同士がこすれて傷つかないよう、優しく丁寧に扱いましょう。その後10分程そのままつけておき、最後に水ですすぎます。洗う時にはお湯ではなく、水を使用しましょう。
おしゃれ着用洗剤を使う
洗剤は、一般の洗濯用洗剤ではなく、おしゃれ着用の洗剤を使いましょう。おしゃれ着用洗剤の中には、絹製品に使用できることが記載されているものがあるので、パッケージを確認してから使うとよいでしょう。
脱水はしない
正絹の素材の性質として、縦方向に縮むという特徴があります。そのため、手洗い後は無理に脱水せず、水分を含んだ状態で干しましょう。水分の適度な重みが振袖の下方向に伝わることで、しわと縮みを避けられます。
洗った後の干し方と保管方法
手洗い後は、振袖の干し方と保管方法にも気を配りましょう。着物は湿気を嫌うので、充分に乾かした後も、通気性のよい状態で保管することが大切です。
風通しのよい場所で干す
振袖を乾かすときには、風通しのよい日陰を選びます。直射日光に当てると、振袖の生地が傷む原因となってしまうので避けましょう。
畳んで保管する
振袖が充分に乾いたら、しわを伸ばして丁寧に畳みます。畳んだ振袖は、たとう紙に入れてから箪笥にしまいましょう。たとう紙に入れておくことで、振袖をほこりや湿気から守ってもらえます。保管には、通気性のよい桐箪笥が一般的に使用されますが、桐箪笥がない場合は乾燥材や防虫剤も忘れずに入れておきましょう。
虫干しする
年に数回程度、しまっている着物を箪笥から出してハンガーに広げ、湿気を取り除くことを虫干しと呼びます。湿気が少ない時期に晴れが2日以上続くことがあれば、ぜひ虫干しをして振袖に新鮮な空気を通しましょう。
自宅で洗うのはリスキー?大変なときはプロに相談!
正絹の振袖の洗い方と保管方法について紹介しましたが、少しでも不安に思う時にはプロにクリーニングを依頼しましょう。また、振袖レンタルを利用すれば、購入するよりも気軽に振袖を楽しめます。
大きなシミをみつけたら
振袖の着用後、全体をチェックしているときに大きなシミを見つけたら、自宅で無理に汚れを落とそうとせずに、着物専用のクリーニングに出すと安心です。とくに、汚れを落とそうとして振袖に直接水をかけてこすると、汚れが広がるだけではなく、生地を傷めてしまうのでやめましょう。
クリーニング不要のレンタルもおすすめ
振袖の手洗いに自信がない人や、洗ったり保管したりするのに充分な場所がない場合は、購入ではなくレンタルもおすすめです。クリーニング不要で、着用後そのまま返却できる振袖レンタルのお店を選べば、気軽に振袖で過ごす一日を楽しめるでしょう。
大切な振袖を長く楽しむために
大切な振袖に汚れがついてしまうと、つい焦ってその場で汚れを落とそうとしてしまうものです。しかし、正絹の振袖はとても繊細で、刺繍などが施されていることも多く、丁寧な取り扱いが何よりも大切です。
そのため、自宅で無理に汚れを落とそうとするのは厳禁です。汚れがついてしまったとしても、まずは落ち着いて、汚れがさらに広がらないよう対処をし、プロに相談しましょう。
まとめ
振袖は洋服のように気軽に洗濯できるものではないので、取り扱いが難しいと思う人も多いかもしれません。しかし、自宅での正しい洗い方や干し方、保管方法を取り入れれば、安心して振袖のおしゃれを楽しめます。また、振袖レンタルを利用すれば、クリーニングや保管の手間が省けるだけでなく、購入するよりもリーズナブルに振袖を着られます。ぜひ自分に合った方法で、振袖を楽しんでくださいね。