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振袖の下に着る肌着の役割とは?和装肌着の基本を解説

公開日:2022/08/15   最終更新日:2022/08/23


浴衣は着たことがあるけれど、振袖は成人式で初めて着るという方が多いのではないでしょうか?着物を着るときは下着をつけないと耳にするけど、本当に下着は着けないの?と心配になる方も多いと思います。今回は、振袖の下に着る下着について、初心者にもわかりやすくご説明します。

振袖を着るときの下着とは

昔は、現在のようなブラジャーやショーツなどはありませんでした。その代わり、肌襦袢(はだじゅばん)という薄い布でできたキャミソールのようなものを、着物の下に身に着け、下には裾よけをまとっていました。そのため、現在も着物の下に下着をつけないのが主流。しかし、昨今では肌襦袢の下にブラジャーやショーツをつける人も多くなっています。肌襦袢は、肌着とも呼ばれています。

和装肌着の種類とそれぞれの役割

肌着の種類や役割をそれぞれ解説します。

肌襦袢

肌襦袢は、上半身に身にまとうタイプで基本的には素肌に着用します。素材は、絹・ガーゼ・さらし・クレープ・絽ですが、さらしやガーゼが一般的。汗から長襦袢を守るのが肌襦袢の役割です。さらしは、肌ざわりがよく、しっかり汗を吸収してくれるので、1年を通して使えます。一方、ガーゼは保湿や保温性が高いため、冬場におすすめです。

裾よけ(すそよけ)

裾よけは、ショーツの上にまとう下半身タイプで、肌襦袢の後に着用します。裾よけの役割は、滑りを良くして、歩きやすくすることと長襦袢への汚れを防ぐことです。裾よけの主な種類は、腰巻式・パンツ型・スカート型の3種類。

一般的なのは、腰巻タイプでフォーマル~カジュアルなシーンまで使用できます。フォーマルな場面では、夏場などの暑い時期でも腰巻タイプを使うことが多いです。最近人気なパンツ型は、カジュアルな場面に利用する人が多いです。また素材を選べば、夏は涼しく、冬は暖かいのが人気の理由でもあります。

和装スリップ

和装スリップは、肌襦袢と裾よけが合体したワンピースタイプの肌着です。和装スリップも、肌襦袢や裾よけと同じで、汗などの汚れが長襦袢につかないようにする役割です。ワンピース型のため、着用が簡単で自分で着付けする人におすすめです。素材は、ポリエステルが一般的です。そのため、通気性が悪く汗をかきやすいので、夏場は綿など吸湿性の高い素材を選ぶと良いでしょう。

長襦袢(ながじゅばん)

長襦袢は、肌襦袢や和装スリップの上にまといます。役目としては、肌襦袢や和装スリップと同様に着物に汗がつかないように守ること。ただ、肌襦袢などと違い、長襦袢は着物の半襟や袖口から見えるため、色や柄など種類が豊富です。長襦袢の選び方で、振袖の雰囲気も変わるので、なりたい雰囲気やTPOに合わせて選ぶと良いでしょう。

和装ブラジャー

一般的なブラジャーのように形を整えるものではなく、胸をなだらかに見せてくれるブラジャーです。着物を着る時に美しいとされているコケシ体型を作る役割があります。和装ブラジャーを持っていない場合は、スポーツブラでも代用することが可能です。ただし、振袖の襟元から見えないことが条件です。

振袖を美しく着るために押さえておきたい下着選びのポイント

これだけ押さえておけば、安心なポイントをご紹介します。

季節にあった素材や形を選ぶ

肌襦袢や裾よけなどは、さまざまな素材や形があります。例えば肌襦袢は、夏場ならさらしタイプ、裾よけは腰巻型を選ぶと通気性がよく快適に過ごせます。

反対に冬場は、保湿性保温性が高いガーゼの肌襦袢に、カーゼのパンツ型の裾よけを合わせると外気から体温を守ってくれます。季節に合った肌着を選ぶことが大切です。

どうしても下着をつけたい人はシームレス

基本的には、下着は着けないのが一般的ですが、生理などでどうしても下着をつけなければならない場合は、シームレスを選びましょう。出来る限り下着の線が出ないものを選ぶのがポイントです。

和装肌着を着るときの注意点

和装肌着を着るときの注意点をご紹介します。

襦袢や下着、裾よけが見えないように

せっかくキレイに着付けをしても、肌着が見えてしまっては台無し。長襦袢以外は、見えてはいけません。前はゆったりと合わせ、襟はしっかりと抜くことで、下着が見えるのを防ぐことが出来ます。着付けの終盤で気づくと、やり直すのがとても大変なので、その都度細かくチェックしましょう。

コケシ体型を意識

ボリュームアップするタイプのブラジャーは、着用しないようにしましょう。洋服だと、メリハリのあるグラマラスな体型が美しいとされていますが、和服は凹凸のないコケシ体型の方が美しく見えます。そのため、着物をより美しく見せるために、胸の下にタオルを巻き、凹凸がない体型に整えます。凹凸があるほど、タオルをたくさん巻かなければならないので、夏場は暑くなってしまいます。

防寒地対策は外側から

成人式は真冬に行われるので、寒さが心配かと思います。しかし、寒いからといってカイロや発熱性のキャミソールなどを着てしまうと、暑くなったときに脱げないのでおすすめしません。成人式で、振袖の上に白い水鳥のファーショールを羽織る人が多いのは、それがためです。冬場や、ショールや和装用のコートで防寒対策をしましょう。

まとめ

肌着は、振袖に汗ジミや汚れがつかないように守ってくれる必須アイテムです。こんなにも沢山着用するの?と面倒に思われるかもしれませんが、下着をしっかりと選べば美しく振袖をまとうことができます。肌着を選ぶときの参考にしてみてください。

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